スプライトシュピーゲルIV テンペスト (富士見ファンタジア文庫 136-11)
冲方 丁 / / 富士見書房
ISBN : 4829132817
スコア選択: ※※※※※
エクスプロード!
スプライトシュピーゲル4巻です。
シュピーゲルシリーズ7冊目。
ストーリーとしては2巻のアンタレス事件に続く、大きな事件です。
後書きで5.6巻で完結と言っているので、中盤終了なのでしょう。
中身は変わらずヴェロシティな冲方節。
強烈な文体は益々苛烈/鮮烈 =先鋭化。
好き嫌いはげしい文体ですが、私は大好きです。
内容に関してはネタバレ注意のため割愛しますが、アフリカのダルフール紛争を主軸に、紛争地帯そのもののような混乱の極みのような内容となっています。
特に、紛争や貧困、環境や世界の行く末などについての考察は、SFとしてじゃなくても一見の価値あり。
というか、この部分だけ切り取って一冊のお話にしても良いんじゃないかと言うほどの完成度です。
イラストの灰村さんは益々絵が安定化。
先日電撃文庫マガジンにのってたインデックスの漫画とかをみるにも、かなり勢いづいてて良い感じです。
このままいっそのこと漫画家デビューでもして頂きたいところ。
ただ、オイレンサイドのキャラクターを灰村さんがかくと、もう全く別の絵になってしまうのはどうなんだろうとかw
灰村さんと白亜右月さんじゃ、バランスが悪すぎる……