スプライトシュピーゲル 2 (2) (富士見ファンタジア文庫 136-9)
冲方 丁 / / 富士見書房
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沖方丁、激しい方のシュピーゲルです。
激しくないほうのシュピーゲル、つまりオイレンの方は先月出ていたのですが、スプライトは一ヶ月遅れで発売。
オイレンの方のレビューをあげてないのは、読んでないからです。
どうにもこうにも、オイレンは沖方くささが足りなくて読む気がしなかったのですが、こちらのシュピーゲルは相変わらず、と言うかますます磨きのかかったぶっ壊れ文体です。
文章なのに視覚的と申しますか単語と記号が雨あられ、沖方スタイルを知らない人間は完全においてけぼりの内容となっております。
イラストに灰村キヨタカ氏を起用して間口を広げる一方で、文章スタイルは完全に一見さんお断り、実にストイックです。
内容は、今回も元気に頑張ってカウンターテロという感じです。
前巻以上にサイバーチック、攻殻機動隊みたいな雰囲気が強くなっています。
今の若い子はサイバー系は苦手だと思うのですが、その辺も付いてこられる人間だけでいいという沖方の芯を感じさせます。
今回初めて、オイレンとリンクしました。
最初に灰村さんが描いたオイレンキャラのカラー絵がありますが、オイレンの絵柄を知っていると「お前誰だよ」と突っ込みたくなりますね。