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暗黒コレット拳だ!!

by middogaru
 
今日の読書 武官弁護士事務所業務日誌2 ハッピー・エンドレス
ハッピー・エンドレス―エル・ウィン武官弁護士事務所業務日誌〈2〉
鏡 貴也 / 富士見書房
ISBN : 4829117834
スコア選択: ※※※※※



それは、夢のような時間。
夢のように平和な、幸せな時間だった……






だがすべては、終ってしまった。
望みは絶たれた。
希望はかき消えた。
残ったのは、ただ、暗闇だけ。

それはかつての穏やかな日々の思い出。
彼がそれに微笑んで、彼女がそれに、嬉しそうに笑って。
それだけで幸せだと思っていた。
でも、あの日々はもう、帰らない。



それはもう二度と、戻れない旅の始まり。

もう二度と、戻れない物語の始まり。
でも、それでも私はもう二度と、幸せをあきらめたりしないと、この日誌の最後に誓おうと思う。
ミア・ラルカイル


武官弁護士エル・ウィン短編シリーズの最終巻です。
内容は軽いノリの正に短編集です。
ですが、本編を読んでいる人なら絶対にお勧めしたい内容です。
本編十巻とリンクしている「ハッピー・エンドレス」とその後の書き下ろし「夢の残り香」が本編の味を120%に引き出してくれます。
もう完全に降参のベタ誉めで申し訳無いですが、これだけ極と極に振り回されたらぐぅの音も出ません。
幸せを具現したような日常の話が十巻を読んでいると、それだけで日が落ちる直前の煌きようで、燃え尽きる直前の花火のようで、愛しく感じます。
逆に十巻を読んでいないなら、是非とも先に十巻を読んでからこれを読んで欲しいです。
この二冊は鏡貴也という作家の真骨頂が現れた本だと思いますので。

本編で語られた侵食するような絶望の連鎖は、この幸せなシリーズにも染み込んできます。
しかし、次の巻から始まるは十巻で語られた悲劇の終わりをぶち壊す幸せの為の話のようです。

良いですねぇ。私のツボです。
私がこのシリーズが好きな理由は主人公のミアが絶望的に不幸な境遇であるのにそれを全く表に出さない、「不幸自慢」をしないで幸せに向かってわき目も振らずに走りつづけるという姿勢が大好きだからだったりします。
「捻くれ者が何を言ってやがる」と言われるかもしれませんが、これでも一応人並みに美学はもってます。
「不幸自慢」なんてものは人を不幸にしても、そっから幸せになんてなれないと思うのです。
例えば「俺最近仕事が大変で夜2時に帰ってきてるんだよ」とか不幸自慢されても「へー」としか返せません、でも「昨日うちで猫が産まれたんだよ」と言われて「それはいいね、可愛いよね子猫、大好き」とか返せば言ったほうも言われた方も幸せです。
人に不幸自慢するのが悪いとは言いませんが、それはもう限界に達した時、これ以上は外に出さないと駄目だというSOSだと思うのです。人に話してガス抜き出来るならそれでいいとは思いますけど、それはガス抜きにしかなってないってことは自覚してたいな、と。
だからデモンベインのジャバウォック戦でアリスに大十字九朗が怒りを爆発させるシーンはあの作品の中でも最もお気に入りのシーンなのです。
私、ロマンチストですからw

まあ、私もハッピー・エンドは大好きなので、それに向かって頑張って突き進んで欲しい所存であります。
by middogaru | 2005-12-24 11:58 | 月読
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